へそピと軟骨、どちらも憧れの部位ですが、いざ開けようと思うと
「どっちが痛いんだろう?」
「開けた後の生活はどう変わるの?」
という不安が尽きないですよね。ファッションの一部として楽しみたいけれど、痛みに耐えられるか自信がない、あるいは仕事や学校生活に支障が出ないか心配で、検索画面とにらめっこしている方も多いのではないでしょうか。
実は、痛みの感じ方は「開ける瞬間」だけでなく、「治癒期間中の生活スタイル」によっても大きく変わってきます。
この記事では、私が実際に体験して感じた痛みのリアルな比較から、ニードルとピアッサーの違い、病院やスタジオの選び方、そして避けては通れないトラブルのリスク管理まで、あなたが後悔しない選択をするための情報を網羅しました。
- 施術時の一瞬の痛みと痛みの質の違いがわかる
- 治癒期間中に起きる生活上の痛みやトラブルを比較できる
- 病院やスタジオでの費用相場と安全な選択肢を知れる
- 自分のライフスタイルに合った後悔しない部位を選べる
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- 治癒期間中に起きる生活上の痛みやトラブルを比較できる
- 病院やスタジオでの費用相場と安全な選択肢を知れる
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施術時にへそピと軟骨はどっちが痛いか比較

これからピアスデビュー、あるいは新しい部位への挑戦を考えているあなたにとって、最大のハードルはやはり「施術時の痛み」ですよね。耳たぶとは違い、特殊な部位であるへそや軟骨は、体の構造的にも痛みの種類が全く異なります。
ここでは、解剖学的な痛みのメカニズムや、使用する道具によって天と地ほど変わる痛みのレベルについて、私の実体験と集めた情報を交えて徹底的に比較・解説していきます。
ニードルとピアッサーの痛みの違いとおすすめ

まず、声を大にしてお伝えしたい結論があります。それは、へそピアスであれ軟骨ピアスであれ、痛みを最小限に抑えたいなら「ニードル」一択であるということです。雑貨屋やドラッグストアで見かける「ピアッサー」は、手軽で安価、そして一瞬で終わるイメージがあるため、つい手に取りたくなりますよね。
しかし、ピアッサーとニードルでは、穴を開ける仕組みそのものが根本的に異なります。ピアッサーは、バネの強い力を利用して、先端が鋭利ではないスタッド(ピアスの軸)を無理やり押し込むことで組織を貫通させます。
これは専門的な表現を借りれば「挫滅」に近い状態で、組織を押し潰しながら進むため、細胞へのダメージが非常に大きくなります。
軟骨へのピアッサー使用が危険な理由
特に「軟骨」のような硬い組織に対してピアッサーを使用すると、その衝撃で軟骨組織が微細に粉砕されたり、ひび割れたりする「軟骨膜炎」のリスクが高まります。
これが、施術後いつまで経ってもジンジンとした痛みが引かない原因の一つです。「軟骨用」として売られているピアッサーもありますが、構造上のリスクは変わりません。
ピアッサーでのへそピアスは難易度が高い
一方、へそピアスの場合、お腹の皮膚は柔らかく伸縮性があるため、ピアッサーの勢いだけで綺麗に貫通させるのは至難の業です。
さらに、へそピアスは「バナナバーベル」というカーブした形状のピアスを使うのが大前提ですが、直線的な動きしかできないピアッサーでは、適切なカーブを描いてホールを作ることが物理的に不可能です。
無理に使えば、皮膚が引きちぎられるような激痛を伴うだけでなく、浅すぎてすぐに排除されてしまうでしょう。
ニードルは余計な細胞破壊がないので一瞬
対してニードルは、先端がメスのように鋭利に研磨された「刃物」です。組織を押し潰すのではなく、スパッと「切り開く」ことでスペースを作ります。そのため、抵抗が驚くほど少なく、余計な細胞破壊も起きません。
実際に私がニードルで開けたときは、「えっ、もう入ったの?」と思うほどスムーズで、刺す瞬間の痛みはピアッサーの「衝撃痛」よりも圧倒的に軽いと感じました。
術後の腫れや熱感も、ニードルの方が早く引く傾向にあります。「怖いからピアッサー」ではなく、「怖いからこそニードル」を選ぶのが、痛くないピアッシングの鉄則なのです。
痛くない開け方は病院での麻酔が最強の選択

「ニードルが良いのはわかったけど、やっぱり自分で刺すのは怖いし、痛いのは絶対に嫌!」という方にとって、唯一にして最強の解決策となるのが、医療機関での「局所麻酔」を使用した施術です。
痛みをゼロにしたいなら医療機関一択
これは断言できますが、麻酔さえ効いてしまえば、痛みは物理的に「ゼロ」になります。どれだけ太いニードルが皮膚を貫こうとも、軟骨を通り抜けようとも、触られている感覚(触覚)があるだけで、痛み(痛覚)は一切感じません。
「痛くない開け方」を探してネットサーフィンを続けるくらいなら、その時間で麻酔をしてくれるクリニックを予約した方が、精神衛生上も圧倒的に良いでしょう。
私自身、初めて軟骨(ヘリックス)を開けたときは、痛みが怖すぎて迷わず麻酔を選びました。耳元で処置されている音は聞こえるものの、痛みがないのでリラックスしていられましたし、終わった後の「痛くなかった!」という感動は今でも覚えています。
なお痛みに弱い自覚がある方や、緊張で貧血を起こしやすい方には、心からおすすめできる選択肢です。
知っておくべき「麻酔のパラドックス」
ただし、一つだけ覚悟しておかなければならない点があります。それは、「麻酔をかけるための注射自体は少し痛い」ということです。歯医者さんで麻酔をする時を想像してください。あの「チクリ」として薬液が入ってくる時の独特な違和感や圧迫感は避けられません。
人によっては「一瞬のピアッシングの痛み」と「麻酔注射の痛み」、どっちを取るか悩むレベルかもしれません。それでも、施術中の恐怖心や、ニードルが通る際のじっくりとした感覚を消せるメリットは計り知れません。
最近は極細注射もあり
また、最近では糖尿病のインスリン注射などで使われる「極細針(34Gなど)」を導入して、麻酔時の痛みすら極限まで減らしている美容外科も増えています。クリニックの公式サイトをチェックする際は、「無痛麻酔」や「極細針使用」といったキーワードに注目してみると良いでしょう。
ちなみに、麻酔の効果は数時間で切れます。切れた後は、体が傷を治そうとする炎症反応によって、ジンジンとした痛みが出てきます。これは正常な反応ですが、心配な場合は処方される鎮痛剤(ロキソニンやカロナール等)を飲めば、日常生活に支障が出ないレベルにコントロール可能です。
病院で開ける最大のメリットは、こうした「痛み止め」や「抗生物質」をその場で処方してもらえる安心感にもありますね。
費用の値段相場は病院とスタジオでどう違う?


ピアスを開ける際、痛みと同じくらい気になるのが「費用」ですよね。「たかが穴を開けるだけにお金をかけたくない」という気持ちも痛いほどわかりますが、安さだけを追求すると、結果的に高い治療費を払うことになりかねません。
ここでは、病院、ピアススタジオ、そしてセルフで行う場合の費用相場と、それぞれのコストパフォーマンスについて詳しく分析します。
| 施術場所 | 費用の目安 | 特徴・メリット・デメリット |
|---|---|---|
| 病院(麻酔あり) | 8,000円〜15,000円 | メリット:麻酔で無痛。医学的管理下で感染リスクが低い。トラブル時に薬がもらえる。 デメリット:費用が高い。医師のデザインセンスに個人差がある。 |
| 病院(持ち込み等) | 3,000円〜6,000円 | メリット:比較的安価。 デメリット:ニードルではなくピアッサーを使われることが多く、麻酔なしの場合もある。事前に確認必須。 |
| ピアススタジオ | 5,000円〜10,000円 | メリット:ボディピアスのプロによる施術。位置決めや角度が完璧で仕上がりが美しい。ニードル使用。 デメリット:医療行為ではないため麻酔は使えない。 |
| セルフ(ニードル) | 1,000円〜3,000円 | メリット:圧倒的に安い。 デメリット:失敗、感染、斜め刺し、排除のリスクが極大。道具の滅菌管理が必要。 |
病院の価格設定は「自由診療」のため、クリニックによってかなりの幅があります。また、ピアス代込みの値段なのか、別途ピアスを購入する必要があるのかも確認ポイントです。
安すぎる病院は、ニードルではなくピアッサーで「バチン!」とやるだけのところも多いので、予約時に「ニードルでの施術ですか?」「麻酔はありますか?」と電話で確認することを強くおすすめします。
ピアススタジオは経験が豊富なので安心?
一方、ピアススタジオは「ボディピアスの専門店」です。医師ではありませんが、ピアッシングの経験値は圧倒的です。彼らは解剖学的な知識に基づき、あなたの耳やへその形に合わせて、最も美しく見え、かつ排除されにくい位置をミリ単位で調整してくれます。
「痛みは我慢するから、とにかく綺麗に開けたい!」という美的こだわり派の方には、スタジオがベストチョイスでしょう。
セルフ施術はトータルコストが高まるかも
そして最も安価なセルフ施術ですが、特にへそや軟骨に関しては、「失敗して病院に行くことになる確率」を考慮すると、実はコスパが悪い可能性があります。
国民生活センターの報告によると、自己処理による化膿や埋没などのトラブル相談が後を絶ちません。(出典:国民生活センター『ピアッシングによる危害』) 自分で開けて化膿し、結局皮膚科で切開排膿することになれば、治療費で1万円以上飛んでいくこともザラです。
初期投資を惜しまず、プロに任せることが、結果的に最も安く、安全にピアスを楽しむ近道だと言えます。



私の耳たぶにはセルフで開けた場所にしこりのようなものがずっと残ってしまっています。
痛みの質の違いと痛くない場所の選び方


最後に、へそと軟骨、それぞれの部位で感じる痛みの「質」について深掘りしましょう。同じ「痛い」でも、その感覚は全く異なります。この違いを知っておくことで、心の準備ができ、恐怖心を和らげることができるはずです。
軟骨ピアス(ヘリックス・トラガス等)の痛み
軟骨は、骨ほどではありませんが非常に硬い組織です。ここを貫通させる際の痛みは、「鋭い衝撃」と表現するのが適切です。ニードルが通る瞬間、耳元で「ブチッ」「ゴリッ」という、組織を破壊する音が骨伝導でダイレクトに脳に響くことがあります。
この「音」が痛みを増幅させる要因になることも。 開けた直後は、耳全体が熱を持ち、ドクンドクンと脈打つような(拍動性の)痛みが数時間続きます。
例えるなら、強烈なデコピンを耳に食らった直後のようなジンジン感が近いかもしれません。ただ、痛みは鋭いものの、一瞬で終わるため「思ったより大丈夫だった」という感想も多い部位です。
へそピアスの痛み
対してへそピアスは、腹部の皮膚と皮下脂肪を貫通させます。ニードルが通る抵抗感自体は軟骨よりも少ないのですが、ここで問題になるのが「固定」の工程です。
へそピアスを綺麗に開けるためには、フォーセプスという特殊なペンチのような器具で、お腹の皮膚を強く挟んで固定する必要があります。 実は、「針が刺さる痛みよりも、この器具でつねられる痛みの方が強くて不快だった」と証言する経験者が非常に多いのです。
感覚としては、洗濯バサミで皮膚を全力で挟まれているような、強烈な圧迫感と鈍痛です。さらに、お腹は呼吸をするたびに動く場所なので、施術後も深呼吸をするたびに「ウッ」となるような、重い違和感が残りやすいのが特徴です。
- 鋭さ・衝撃度: 軟骨 > へそ
- 不快感・圧迫感: へそ > 軟骨
- 音の恐怖: 軟骨特有
痛みに強いか弱いかは個人差がありますが、一般的には組織が硬い「軟骨ピアス」の方が、瞬間的な痛みレベルは高いと評価されることが多いです。しかし、つねられる痛みが苦手な人は、へその方が辛いと感じるかもしれません。
もしあなたが、軟骨ピアスの位置ごとの痛みレベルについてもっと詳しく知りたい場合は、部位別の詳細解説も参考にしてみてください。自分にとって「マシな痛み」がどっちなのか、シミュレーションしてみることが大切です。
術後の生活でへそピと軟骨はどっちが痛いか検証


ピアスを開けた経験がある人なら深く頷いてくれると思いますが、ボディピアスの本当の戦いは「開けた後」に待っています。
施術の一瞬の痛みはアドレナリンで乗り越えられても、その後に続く長い治癒期間中のトラブルや、生活上の制限によるストレスは、ボディブローのように効いてきます。
ここからは、私の体験談も含め、生活の中で感じる地味で厄介な痛みについて比較していきます。
治癒期間の長さと安定するまでの目安時期


まず覚悟しておいてほしいのが、へそピも軟骨も、耳たぶ(ロブ)とは比べ物にならないほど治癒期間が長いということです。耳たぶは早ければ1ヶ月程度でファーストピアスを外せますが、軟骨やへそはそうはいきません。
- へそピアス: 安定するまで半年〜1年以上
- 軟骨ピアス: 安定するまで半年〜1年以上
「えっ、そんなにかかるの!?」と驚くかもしれませんが、これは決して大袈裟な数字ではありません。これらの部位は、耳たぶに比べて血流が悪かったり(軟骨)、常に体の動きに合わせて皮膚が伸縮したり(へそ)するため、傷が塞がるのに時間がかかるのです。
ここで言う「安定」とは、薄い皮膚(上皮)がホールの内側に完成し、多少の刺激では血やリンパ液が出なくなる状態のこと。完全にホールが強固になる「完成」までは、さらに長い年月がかかることもあります。
この長い期間中、私たちは「未完成の傷口」を抱えて生活することになります。体調が悪ければ急に腫れたり、冬場の乾燥で痒くなったり、生理周期で痛んだり…。
まさに「ピアスを育てる」という感覚に近い忍耐が必要です。途中で挫折して塞いでしまう人も多いので、「来週海に行くから開けよう!」といった軽い気持ちで開けると、化膿して痛い目を見ることになります。長期的なスケジュールを見据えて計画を立てることが重要です。
軟骨にできやすい肉芽の原因と治し方


軟骨ピアスを開けた人が最も悩みやすく、かつ検索数も多いトラブルの代表格が「肉芽」です。医学的には「肉芽腫」と呼ばれます。
これは、ホールの出入り口の横に、赤く盛り上がったブヨブヨとした肉の塊ができる現象です。見た目が悪いだけでなく、触れると出血したり、膿のような汁が出たり、ズキズキとした痛みや強い痒みを伴うことがあります。原因は主に以下の2つです。
- 物理的刺激: ピアスの角度が斜めになっていて常にホールを圧迫している、寝ている時に枕で圧迫している、など。
- 体質・感染: 体が異物を治そうとする反応が過剰に働き、毛細血管が増殖してしまう。
もし肉芽ができてしまった場合、自宅でできる初期対応として有名なのが「ホットソーク」です。これは、天然塩を含んだ温水で患部を温め、血行を促進して代謝(治癒力)を高める方法です。
ホットソークの具体的なやり方
- 用意するもの: 38〜40℃程度の人肌のお湯(約200cc)、天然塩(小さじ1/4)。※精製塩ではなく、ミネラルを含む天然塩が推奨されます。
- 手順: コップにお湯と塩を入れて溶かし、患部を5〜10分ほど浸します。耳を直接浸すのが難しければ、コットンにたっぷり含ませてパックのように当てます。
- 頻度: 1日1回〜2回、朝晩に行うのが理想的です。最後に必ずシャワーで塩分を洗い流してください。
このホットソークは、肉芽だけでなく、調子の悪いホールのケア全般に有効です。ただし、1週間続けても改善しない場合や、痛みが激しくなる場合は、セルフケアの限界を超えています。
早めに皮膚科を受診し、ステロイド軟膏の処方や、液体窒素での切除などの治療を受けるようにしてください。放置すると肉芽が硬くなり、ピアスを外してもコブのような跡が残ってしまうことがあります。
へそピ特有のリスクである排除の初期症状


軟骨の天敵が肉芽なら、へそピアスの天敵は「排除(Rejection/Migration)」です。これは、体がピアスを「体内にあってはならない異物」だと認識し、体外へ押し出そうとする防御反応のことです。
へそピアスは、皮膚の表面を浅くすくって開けるサーフェイスピアッシングの一種なので、体の構造上、どうしても排除のリスクが高くなります。排除が始まると、以下のような変化が現れます。
- 最初は10mmあったピアスのシャフト(軸)が、だんだん余って見えるようになる。
- ホールとホールの間の皮膚が薄くなり、ピアスのバーが透けて見えるようになる。
- ホール周辺の皮膚が赤黒く変色し、乾燥してカサカサになる。
この進行はゆっくりですが、確実に進みます。最終的には、皮膚がちぎれてピアスがポロッと脱落してしまいます。こうなると、へそには無惨な引き裂かれた傷跡(スカリフィケーションのような跡)が一生残ることになります。
排除を防ぐための重要ポイント
排除の最大要因は「浅く開けすぎること」と「合わないピアスをつけること」です。施術時には、皮膚をたっぷり余らせて、十分な深さを確保して開けることが何より重要です。
また、重たいチャームがついたピアスを常時つけていると、重力で皮膚が下に引っ張られ、排除が加速します。安定するまでは、シンプルで軽いバナナバーベルを使用し、負担をかけないようにしましょう。
排除が進行して皮膚がペラペラになると、服が擦れるだけでヒリヒリとした鋭い痛みを感じるようになります。こうなったら、残念ですがそのピアスは寿命です。完全にちぎれる前に、潔く外してホールを塞ぐのが、傷跡を最小限にする唯一の方法です。
化膿や膿が出たときの正しい消毒と対処法


へそでも軟骨でも、不衛生な環境やケア不足、あるいは触りすぎによって細菌感染(化膿)を起こすことがあります。患部が赤く腫れ上がり、熱を持ち、ドロっとした黄色や緑色の膿が出てくる状態です。こうなると、何もしなくてもズキズキとした脈打つような激痛に襲われます。
この時、多くの人がやりがちな間違いが、「マキロンやオキシドールなどの市販の消毒液をドバドバかけること」です。実はこれ、今の医療常識では逆効果とされています。
強い消毒液は、細菌だけでなく、傷を治そうと頑張っている自分の正常な細胞まで殺してしまいます。結果として、傷の治りが遅くなったり、消毒液によるカブレを起こして状況が悪化したりすることがあるのです。ピアススタジオや専門医が推奨する最新のケア方法は、消毒ではなく「洗浄」です。
正しい「泡洗浄」のステップ
- お風呂に入った際、薬用石鹸(ミューズやキレイキレイ等)をネットでよく泡立てる。
- その濃密な泡を、ピアスの上に「乗せるだけ」にする。無理に動かしたり回したりしない。
- 2〜3分ほど置いて泡が汚れを吸着したら、シャワーの弱めの水流で、泡が残らないようにしっかりと洗い流す。
- お風呂上がりは、綿棒やドライヤーの冷風で水分を完全に飛ばし、乾燥させる。
基本はこれだけで十分清潔に保てます。「消毒しないと不安!」という気持ちはわかりますが、過度な消毒は百害あって一利なしです。
もし、洗浄を続けても腫れや痛みが引かない、あるいは熱が出るといった全身症状がある場合は、感染が深部に及んでいる可能性があります。その場合は速やかに病院へ行き、抗生物質(飲み薬や塗り薬)を処方してもらってください。
寝る時の姿勢や衣服の圧迫による生活痛


最後に、日常生活での「地味な痛み」勝負です。これは、あなたのライフスタイルや癖によって、どちらが「より辛い」かが明確に分かれます。
軟骨ピアスの生活痛:睡眠不足との戦い
軟骨ピアスの最大のデメリットは、「開けた側の耳を下にして寝られない」ことです。枕に耳が押し付けられると、硬い軟骨が圧迫されて激痛が走ります。これはホールが安定してからも数ヶ月〜数年は続く悩みです。
無意識に寝返りを打って耳を下にしてしまい、激痛で夜中に飛び起きる…なんてことも日常茶飯事。「ドーナツ枕(中心に穴が開いた枕)」を使って耳を逃がすなどの工夫が必要になりますが、睡眠の質が下がることは覚悟しなければなりません。
また、美容室でクシが引っかかったり、マスクの紐が絡まったりと、耳周りは意外と障害物が多い地帯でもあります。
へそピアスの生活痛:おしゃれとの戦い
一方、へそピアスの痛みは「衣服」と「姿勢」に直結します。特に天敵なのが、ハイウエストのジーンズやスカート、太めのベルト、ストッキングのゴムなど、お腹を締め付けるファッションです。
これらがちょうどピアスの位置(へそ)に来てしまい、立っている時は良くても、座った瞬間に食い込んで「ググッ」と圧迫される鈍い痛みが走ります。
また、猫背でデスクワークをしていると、お腹の皮膚が段になって重なり、ピアスが上下から潰される形になります。これにより、ホールに常に負担がかかり、上下の穴から肉芽のようなものが飛び出してくることも。「へそ出しルックのために開けたのに、痛くて可愛い服が着られない」というジレンマに悩む人も少なくありません。
結論:へそピと軟骨どっちが痛いかの最終回答


ここまで、施術の痛みから術後の生活リスクまで詳しく比較してきましたが、最後に私なりの結論をまとめます。「へそピと軟骨 どっちが痛い」という究極の問いへの答えは、以下のようになります。
- 開ける瞬間の鋭い痛み: 軟骨ピアス
硬い組織を貫通する際の抵抗と衝撃、そして音の要素があるため、瞬間最大風速的な痛みは軟骨に軍配が上がります。 - 術後の生活での厄介さ: 引き分け
「寝る時に痛い」のが軟骨、「座る時や服で痛い」のがへそピ。どちらも生活に制限が出ますが、回避のしやすさで言えば、服装を変えれば済むへそピの方が、ややコントロールしやすいかもしれません。
もしあなたが「一瞬の激痛が無理!」というタイプなら、麻酔を使って病院で開けるのがベストですが、麻酔なしなら比較的痛みが鈍い(ただし不快な)へそピアスの方が耐えやすいかもしれません。
逆に「寝相が悪くて横向きでしか寝られない」というタイプなら、軟骨ピアスを開けると毎晩地獄を見ることになるので、へそピアスの方が生活への支障は少ないでしょう。
どちらも「痛み」という代償を払って手に入れるおしゃれですが、開けた後の鏡を見た時の「可愛さ」や「自分を好きになれる感覚」は、その痛みを補って余りあるものです。リスクをしっかり理解し、覚悟を決めた上で、あなたに合った方を選んでみてくださいね!










